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Vol.6) “~をしない、~するな”なんて理解できない頭の中




 『レシーブは、あまく打たない』 『ツッツキをしない』 『バックに打ってはいけない』 など、試合の合間に一度にいろいろなことを親切にアドバイスしている人がいます。
 そして、そのアドバイスがあればあるほど、それを繰り返したり、ミスを多発してしまいます。このような経験をした人は沢山いると思います。

 なぜ?あれほど『打ってはいけない、その場所に返球してはいけない』と言われている場所に返球してしまうのでしょうか?

 それは我々の脳の仕組みに答えがあるのです。簡単に言うと脳は“~をしない、~するな”と言う事をうまく理解することができないのです。相手の打ってはいけない場所を考えたらダメなんです。そう思えば思うほど考えてしまい、つい無意識(潜在意識)の中で返球してしまっているのです。

 つまり、どこに狙いを定めるのか?を考えることが大事なのです。


 下記、全日本代表選手も多く輩出しておられる青森山田高校の元総監督、吉田先生のアドバイスの仕方です。

 吉田先生は、常に子供達に接するときは、『ミドルに狙え!』『相手のフォアを攻めろ!』と簡潔に選手たちにアドバイスしています。
 水谷選手が、2007年全日本選手権で二連覇した時、対戦相手は吉田選手(元日産自動車)でした。水谷選手は、2セットを連取され誰もが吉田選手の優勝を思い描いたに違いありません。

 私はその状況下で、「水谷選手に監督は何とアドバイスされたのですか」とお尋ねしたところ、『吉田選手のフォアを攻めろ』とアドバイスしたということでした。
 吉田選手のフォアを攻めることにより、水谷選手のバックに返球される確立が高くなります。それをフォアハンドで攻撃するというイメージを明確に伝えたとのことです。

 水谷選手のフォアハンドは日本一です。選手が自信持っている技術を最大限に生かしてあげる素晴らしいアドバイスと誰もが緊張する決勝戦において、選手が明確にイメージできるようなアドバイスをされている吉田先生。

 監督の的確なアドバイス、それを実行できる水谷選手の勇気と技術の高さ、そして何よりも監督と選手の深い信頼度の高さに感銘を受けました。



 皆さんも、もしアドバイスする場面がありましたら、このことを念頭に入れてアドバイスをしてみたらいかがでしょうか?
 きっといい方向に選手達を導くことができるでしょう。



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